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Kurihara Food Tourism Laboratory

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「軒下」

高橋幸代

軒下のタマネギ 初霜が降りるころになると、家々の軒下に、等間隔でぶら下がる干し柿。私は、この光景が大好きです。
 どうしてなのか、心がひきつけられます。季節を追って、「軒下」を眺めてみると…。
 春先、作業場の軒下には、農具や肥料の袋が並べられています。春の訪れと同時にこれから始まる稲作に向けて、農村が動き出す様子を感じることができます。
 梅雨の晴れ間を縫ってじゃがいもの収穫が始まると、軒下には、土が付いたじゃがいもが広げられます。大きいものや小さいもの、少し不格好のものがごろごろと。とてもかわいらしくて、思わずほほえんでしまいます。
 秋になると、風通しの良い軒下には、玉ねぎやにんにくが結わえられ、網袋に入れたくるみが吊り下げられ保存されます。また、寒さが増してくると、漬物用に葉と葉を結んだ干し大根や、糸を通した煮物用の凍み大根が吊り下げられ、その下には、一つ一つ丁寧に新聞紙に包まれた白菜が、整然と並べられています。
 どれも、見過ごしがちで何気ない光景。でも、形がおもしろかったり、表情があったり、小さくてかわいかったり、色と形の調和がかっこよかったり。暮らしの中にある光景が、心地よく感じるのかもしれません。
 忙しく暮らす毎日の中で、ひと呼吸おいて、季節を感じる一コマです。

2012年1月27日(金)掲載

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